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企業電話はテレックスと同じ運命をたどる.... |
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| 2009年11月4日 |
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企業電話の将来はどうなるだろう・・・いや、そもそも卓上電話に未来なんてない。
現在の企業電話はテレックスと同じ運命をたどる。あと10年もすれば、みんなソフトフォンや携帯しか使わないだろう・・・
11月2日からサンフランシスコで開催されたVoiceCon会議では、こんな過激な発言が飛び交った。私たち一般人にとって「会社の机に電話機がない風景」はまだまだ想像できない。しかし、ノキアやアバイア、シーメンスやシスコなど企業電話メーカーが集う“VoiceCon会議”では、もはや当たり前の議論になっている。
──機能に比べ、投資運用コストが高い卓上電話
企業コミュニケーションの中心は電話・・・そんなことが昔話のように語られる背景には、携帯電話とインターネットによる通信手段の多様化がある。
電子メールやインスタント・メッセージ、ホームページやビデオ会議などインターネットは便利なコミュニケーションを生み出した。しかし、企業電話の存在をほんとうに脅かしたのは携帯電話の普及だった。会社ばかりでなく、出張先や自宅でも携帯電話なら連絡がとれる。また、携帯にまとめておけば、電話番号をメモする煩わしさもない。携帯電話は卓上電話にない長所を数多く持っている。
また、電子メールや留守録、インスタント・メッセージングなどを統合するUC(Unified Communications、統合通信システム)が大企業を中心に普及したことも卓上電話の影を薄くしている。電話会社は、携帯電話やブロードバンドへとサービスの近代化を進めたが「PBXやキーテレフォンに依存していたメーカーは取り残された」との指摘もある。
実際、電話業界誌“No Jitter”の執筆者で、Pin & Drop & Soupというブログで有名なDave Michels氏は「卓上電話は発信・受信、保留、転送という基本機能から進化していない。卓上電話のディスプレーで電子メールや家族の写真を見ても、生産性は向上しない」と手厳しい。

Michels氏ほど厳しくはないが、電話システム・コンサタントのStephen M. Leaden氏(Pres. Leaden Associates)は「ニューヨークにある大学の電話システムを手伝っているが、とうとうドーム(学生寮)には電話を引かないことに決まった。もちろん、ドームを希望する学生は携帯電話を義務づけている。(中略)ある医療機関でも、お医者さんは全員携帯だけで、固定電話はまったく使わない」といった事例を報告している。
とはいえ、ユーザーの意見は複雑だ。実際の通話では携帯電話を多用するが「ユーザーの75%は、やはり机に電話を置いておきたい」との結果もある。(アバイア社のユーザー調査)その一方で、企業の情報システム担当は、PBX/IP-PBXからUCへ移りたいと考えている。旧来のPBX型電話は、通話時間が減り続けるにもかかわらず、投資や保守にコストがかかるからだ。
今後10年ほどかけて「徐々に企業から卓上電話が消えてゆく」というのが、現実的な姿なのだろう。
──企業通信システムの将来はホスティング型UC?
現在、企業電話メーカーは、IP-PBXなどのハードフォンからUCをベースとするソフトフォンへと徐々に移行をすすめている。
PBX/IP-PBXの機能強化は急速に進んでおり、アバイアなどの大手はIBMのLotus SametimeやマイクロソフトのOCS(Office Communications Server)などとの連係も十分に確保している。とはいえ、ソフトウェアをベースにしたUCシステムはソフトフォン機能を持ち、SIPトランク・サービスなどが充実したため、IP-PBXなしでも高度なサービスを提供できる。一方、IP-PBX系のベンダーはUCシステムとの統合なしでは、プレゼンスやソーシャル・アプリケーションなどの高度なサービスを提供できない。その辺が両者の差と言えるだろう。
とはいえ、同業界は暗い話ばかりではない。従来型の電話システムにかわって、ホスティング・サービスが急速に伸びようとしている。ホスティングは、専門の電話システム事業者に外部委託するやり方で、電子メールや電話会議、チャットなどの高度な統合サービスを安く提供してくれる。
たとえば、北米におけるホスティング型UCのユーザーは2008年で2万、2009年で5万ユーザーと言われるが、2012年には60万に急増し、2015年には285万ユーザーに達すると予想されている。(Frost & Sullivan調べ)
企業は電話システムを社内におくよりは、ホスティング型UCシステムを選ぶ方がコストの削減ができる。また、ソフトフォンの保守やトレーニングも外部に依存する方が安い。米国の企業電話メーカーは、こうした次世代型サービスに力を入れ始めている。
また、今回の“VoiceCon会議”では、クラウド・サービスと電話の一体化を口にする専門家が多い。前述の調査会社Frost & Sullivanによれば、ホスティング全体に対する、ハイブリッド・ホスティング型UC(既存電話システムとホスティングの併用)の比率は、2009年の33.7%から2015年には53.3%まで上昇すると予測する。
これはセールスフォース・ドットコムなどSaaS(Software-as-a-Service)/PaaS(Platform-as-a-Service)の普及と密接に関係している。SaaSからクラウドへと進む企業コミュニケーションは、コンピュータと携帯電話に依存度を高める方向に進むことは間違いない。
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NECやシーメンス、アバイアなど大手は、SOTA(サービス指向型電話アーキテクチャー)をベースにしたシステムに力を入れている。これはホスティング型UCの後に来る、クラウド・テレフォニーを意識しての動きだ。
クラウド時代になると、端末とアプリケーション、サービスが一体化しなければビジネスとして価値を生まない。これはアップルのiPhoneがコンテンツやアプリケーションの強みで販売を伸ばしていることからよくわかる。こうした傾向は企業システムでもかわらない。
今後、企業電話システムがソフトウェアへの依存が高くなるにつれ、ハード(PBXや端末)だけを売っているベンダーは市場から追い出されてゆくことになるだろう。
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