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セミナーレポート

3Dバーチャルセミナーレポート

 

3Dバーチャルセミナー 第2回

2009年12月2日(水)19:30〜20:30

「3D空間、音声、チャットの三位一体で本領発揮
全員参加型の第2回3Dバーチャルセミナーで新たな可能性見出す
〜次世代サービス共創フォーラム主催の3Dバーチャルセミナー〜」

講師:小池聡(3Di 株式会社)

 
 

 かなり面白い―。12月2日に開催された第2回3Dバーチャルセミナー(次世代サービス共創フォーラム主催)に参加した「率直な感想は?」と聞かれ、開口一番出たのが冒頭の言葉。そんな興味深い体験をさせてくれたのが第2回目の3Dバーチャルセミナーです。
 11月25日に開催された第1回セミナー模様は、すでに皆さま「3Dバーチャルセミナー第1回レポート」でお読みいただいたと思いますが、バーチャルな3D空間でのセミナー自体は体験できたものの、自分の分身(以下:アバター)が進行に積極的に関わることもなかったため、3Dインターネットの可能性をいまひとつ実感できなかったのが正直な気持ちでした。
音声、アバター、チャットが一体となって盛り上がりをみせた第2回3Dバーチャルセミナー しかし、今回のセミナーでは、「バーチャルな空間でのアバターの動作」「参加者同士が音声でやり取りできる音声チャット」「文字でやり取りできるチャット」が三位一体となって進行したことで、講師のみならず参加者も積極的にセミナーに加わる、まさに3Dインターネットが得意とする「体験型の臨場感溢れるセミナー」になっていました。
 それでは前置きが長くなりましたが、早速、第2回目の3Dセミナーの模様をお届けしましょう。

第2回の3Dバーチャルセミナーは全員参加型で

 前回のセミナーレポートでもご紹介させていただきましたが、3Dインターネットを簡単に言ってしまうと、インターネット上の3D空間に自分のアバターを登場させ、そのアバターを通じて、「友人と話す」「ショッピングをする」といったさまざまな体験を可能にするという技術。セミナーには、前回同様に3Dの表現とリアルタイムコミュニケーションによって、現実世界さながらの臨場感を演出できる3Di社のSaaSソリューション「3Diイマーシブセミナー」という技術が使われていました。
 さて、時間はセミナー開始10分前。PCの前に着席し、自分のアバターを介してバーチャル会場を見回してみると、会場のデザインは前回と同様でしたが、椅子の数はぐっと減っていて十数脚。その各椅子には既に10人のアバターが着席し、セミナーの開演を待っていました。出席者に合わせて自在に会場のレイアウトを変更できることに感心する一方で、今回は、もともと10人という小規模セミナーだったのですが、最初に感じたのが「参加者が少ない。盛り上がるのだろうか?」という不安。しかし、後から考えてみれば、この人数がセミナーでのアットホーム感や、参加者同士の親近感を醸し出す伏線になっていたようです。
 セミナーの講師は今回も3Di社の小池聡社長で、講演内容は「インターネット変革期−次世代インターネットに求められるサービスとは−」。第1回目同様、ご自身に似せたアバターで登場した小池社長からは、今回は冒頭で「本日はディスカッション中心のセミナーです」と説明があり、講演が始まりました。
 前回はといえば、講師がおよそ1時間の講演を行い、その間、参加者のアバターは椅子に座った状態。ほぼ片方向の講義型セミナーだったため、何かのキーワードをきっかけに参加者同士がチャットをする機会も少なく、参加者からも「もう少し3Dならではの機能を試してみたかった」との意見も出されていました。
 そのような前回の状況も背景にあってか、今回は3Dインターネットの能力をより発揮できる「ディスカッション中心のセミナー」が開催されたのかもしれません。結論を先に言ってしまえば、とても可能性を秘めたものでした。

参加者の意見も講師がすかさずフィードバック

 参加者は、仮想空間ビジネスを担当している広告代理店の方、経営コンサルタント、シンクタンクの研究員、メディア関係者など職種、年齢も多彩。音声の自己紹介と並行して、テキストチャットを利用し参加者同士が盛んに「よろしくお願いします」という挨拶を交わしています。
 小池社長の講演は、インターネットコミュニケーションにおいて、SNSやブログなどの非同期コミュニケーションから、Twitter(ツイッター)といった疑似同期コミュニケーションへとトレンドが移ってきている背景の説明、海外で近くサービスが始まる動画と3Dを組み合わせたサービスの紹介などとても興味深いお話をいただきました。講演では、時折、アバターに手を挙げさせて意見を求めたり、「わかった人はうなずいてください」というように参加者の意思をアバターの動作で表現させたりと参加型を意識したもので、前回のセミナーに比べ講師と参加者の距離がより近くなっている感じがしました。
 興味深かったのは、たとえば講師が講演の中で「実はメールを30年前からやっています」というと、それにすかさず反応した参加者がチャットに「すごい!」と入力。すると、また別の参加者が「僕、まだ小学生でした」とチャットで返す。講師の言葉の中に「ツイッター」というキーワードがあれば、参加者が「ツイッターにはまっています」と書き込み、すかさず他の参加者も反応。チャットで不明な点や、疑問点などが書き込まれると、解決できる情報を持っている参加者がその情報を提供するといった具合。
 参加者のチャットのやり取りを見ながら講演をしていた講師も、時折チャットで交わされる話題を講演内容にフィードバックするなど、「声」「文字」「アバターの動き」などが同一空間で混然一体となっていました。不思議な感覚なのですが、まさに初対面同士がリアルな場で会議をし、その結果、ある種の「連帯感」が生まれるのと同様の効果を、今回の3Dセミナーでは感じました。

Webとの融合:3Dインターネット インターネットコミュニケーションの進化

音声、アバター、チャットが混然一体となり

 参加者の発言やチャットも良い流れになってきたところで、約1時間のセミナーも間もなく終了時間に。最後に参加者らからは今回の3Dセミナーについての感想・意見が寄せられていました。ある参加者は「ここに参加するまで、3Dセミナーと聞いてもピンとこなかった。しかし、アバターがいることによって、たとえばほかのアバターが『手を挙げている』『拍手している』などが見えるので実際の会議に似ていると思った。実際のセミナーでは、ほかの人が何を考えて参加しているかわからないが、チャットを使えばそういうことも伝い合えるので非常に面白い」と感想を語っていました。
 私がセミナーに参加した感想も、この参加者が感じていたこととほぼ同じで、リアルな会議の場より、活発な意見を期待できる「新たな会議のスタイル」「新たなセミナースタイル」が、この3D技術から生み出されていく可能性を実感しました。
 講演終了後も、チャットでは「ジェスチャーに『笑う』の機能を追加してほしい」「クローズドの映画の試写会にも使えるのではないか」「ありがとうございました」「今度はリアルの場で」・・・参加者同士のやり取りがしばらく盛り上がっていたのがとても印象的でした。

執筆者:磯崎恵一(株式会社情報通信総合研究所)